人権標語を作るって、意外と難しいです。パクリで作ってしまいたい誘惑にかられます。
だってテーマは限定されるし、同じようなキーワードや言い回しばっかりだし、正直みんなパクッてるよね…?
ダメ~!人権標語のパクリはバレますよ!
そうは言っても、人権標語では個性を出すのはけっこう難しい。金太郎飴みたいになってしまうとお悩みでは?
そこで今回は、パクリではなく「アレンジ」で人権標語を作る方法・コツをまとめました。
大切なのでもう一回言います。
人権標語をパクリ‥ではなく、他人の作品からアレンジで作る裏ワザ
さっさと終わらせてしまおう
【人権標語の作り方】パクリとアレンジは違う
人権標語をパクリではなく他人の作品アレンジで作るコツを先に見るなら…こちらをクリック!
人権標語コンクールの入賞作品を見ていると、「なにこれ、パクリじゃん?」って感じることはありませんか。ちなみに私は、いつも思います。
あれ、パクリだよね?
人権標語は短文ですが、そのメッセージ性はすごく強い。そのため特定のテーマについて表現するときは、自然と似たようなフレーズが出てくるのです。そして、そもそも審査員が好む言葉は決まっているし。
なのでパクリっぽい人権標語も、一概にパクリではないという事情があります。
人権標語で「パクリ」と「アレンジ」の違い
じゃあどんな人権標語ならパクリではない?
例えば、ハラスメント防止に関する人権標語を考えてみましょう。
多くの人が「ハラスメントは許さない」や「ハラスメントにノーを」といった標語を思いつくでしょう。同じテーマについて短く強く訴えるため、どうしても似たような表現になってしまいます。議論の余地がなく、みんなが正義の味方スタンス。
でもこれは、パクリとは異なります。パクリは他人の作品を無断でコピーする行為を指しますが、ここで例に挙げたのは、あくまでアレンジ。
同じテーマについて短い標語を作るという制約から生じる、似たような表現の出現です。重要なのは、その標語が自分自身の考えや感じ方を反映しているかどうかです。
人権標語で「パクリ」判定される例
でも現実には、パクリと判定される人権標語もあります。
それは、他人が既に公表している標語をそのまま、または微妙に(ほんのちょっぴり)変えて使用するケースですね。
デリケートな話ですが、人権標語のパクリ事例をひとつ
例えば、ある企業や団体が公表した人権標語「一人一人が大切、差別にノー!」があったとします。これを見た人が、自分の標語として「一人一人が重要、差別にノー!」と公表した場合、これは「パクリ」に該当します。
表現は微妙に変えられていますが、基本的なメッセージや構造は元の標語と同じだからです。
オリジナルの人権標語:「一人一人が大切、差別にノー!」
パクリの人権標語:「一人一人が重要、差別にノー!」
もちろん、「一人一人が大切、差別にノー!」をそのまま自分の標語として使用するのも明らかな「パクリ」です。
これらの行為は、他人の創作物を無断で使用するという意味で、著作権侵害に当たる可能性大です(訴えられたら負けるよ!)。
そして「自分自身の考えや感じ方を表現する」という、標語作りの本質からも外れています。そのため、他人の標語をアレンジするなら、それを元に自分自身のオリジナルな表現を生み出すことが重要です。
なぜ人権標語のパクリ作品はバレる?
さて、そもそもなぜ「人権標語のパクリ作品」がバレるのか。バレる経路も、紹介しておきます。
インターネットやSNSでパクリがバレる
現在はインターネットの普及により、情報が瞬時に広まります。そのため、一度公開された人権標語は、多くの人の目に留まり、パクリがあればすぐに広まります。
批判好きな人のターゲットになるから
特にSNSの情報伝播力は破壊的で、話題性のある人権標語コンクールなど、「どれがパクリの標語か?」と粗探しされる例も珍しくないです。
オリジナリティの欠如でパクリがバレる
人権標語のパクリ作品は、オリジナルの作品と比較して新鮮さや独自性が欠けています。読者や評価者がその標語を見たときに、何か違和感を覚えてバレることも多いです。
とは言え同じような人権標語ばっかりで、パクリも何もあったもんじゃない。これは裏を返すと、オリジナリティをきっちり入れないと、「パクリじゃないの?」とイチャモンをつけられる可能性があるという証左。
人権標語の世界では、数値データベースで評価する仕組みがなく、感情論でフワッと判定されます。
AIによるチェックツールでパクリがバレる
Chat GPTなどAIライティングツールの台頭と同時進行で、ひとの手で書かれたものか、あるいはコピペされた文章ではないか確認するソフトも多く登場しています。
これがいわゆる、コピペチェックツール。
精度の高いソフトだと、わずか十数文字の文章でもコピペ判定することができます。もちろん、人権標語のパクリもバレます。学校の先生が使っているケースも増えてきました。
便利だから子供も使うよね
著作権法に基づく訴訟でパクリがバレる
著作権法は、他人の作品を無断で使用することを禁じています。もちろんパクリ作品は法的に問題があり、SNSで晒されたり、訴訟を起こされることで、パクリの人権標語だと明らかになることがあります。
全国的に有名な人権標語コンクールや文部大臣賞などを受賞した場合は、特にこのリスクが高い。SNSで炎上騒ぎになることさえあり得ます。
だから、人権標語のパクリはダメ!絶対!
パクリではない!例をアレンジして人権標語を作るコツ
では、どうすればパクリではない、(他人の作品を)アレンジした人権標語を作れるのか。作り方の手順とコツを具体的に紹介します。
まずは基本!
パクリやアレンジではなく、完全オリジナルな人権標語の作り方です。
人権標語のテーマを決める
まずは何についてメッセージを伝えたいのか、テーマを決めます。
【人権標語に使われるテーマ(例)】
- 差別のない社会
- 男女平等・性別役割
- 性的マイノリティ
- 労働者の権利
- いじめ防止
- 子どもの権利・教育
- セクハラ・パワハラ
- 思いやりが大事…という薄っぺらい価値観
今回は例として、人権標語の定番「差別のない社会」をテーマにして説明していきます。
関連キーワードをリストアップする
次に、そのテーマに関連するキーワードをリストアップします。
例えば、「平等」、「尊重」、「多様性」、「わかり合う」「みんな違っていい」「人間だもの(あ、これはグレーですね…「みつを語録」だ)」などが考えられます。
何にも思い浮かばなければ、「道徳」の教科書を開いて下さい。人権標語に使えるキーワードだらけです。
伝えたいメッセージを考える
キーワードを元に、どのようなメッセージを伝えたいのか考えます。短くて分かりやすい表現を心がけましょう。正義を振りかざすヤツはめんどくさい…とか、悪者にも事情があるんだとか、ややこしいけど本当のことは忘れてください。
とにかくツルッと、引っかかりのないメッセージを。例えば、「全ての人が平等に尊重される多様性のある社会を」という感じです。
多様性を認める時点で、「みんな平等」は成立しないけどね
人権標語で「不都合な真実」を表現できるなら、それはプロのコピーライターです。ただしそんなエッジの利いた作品は、人権標語コンクールでは苦戦するのだ…な。評価する人は凡人だもの(私もそう)。
リズムや韻を意識する
標語は音のリズムや韻を意識すると、より印象的になります。
例えば、「全て平等、尊重多様、差別はノー」。イメージするべきはラッパーやHIPHOPの楽曲です。
ただしあくまでも、リリックスキルだけを参考に!ガチのラッパーが歌う歌詞は、人権標語と対極の場合も多いのです。放送禁止用語のピーも盛りだくさん。そこだけはご注意ください。
悪そなヤツはだいたいトモダチ
参考までに、コンクールで上位入賞しやすい人権標語を作るコツも書いておきます。
【人権標語の形式を整えるコツ】
- 5・7・5のリズムを意識
- ラップのように韻を踏む
- 時事ネタのキーワードを入れる
- 「○○だから、△△しよう」など、問題提起→解決法の流れ
- 感情的な言葉を入れる
他人の作品をアレンジして人権標語を作るコツ(パクリに見えない!)
人権標語の基本を理解したところで、次が本題です。
他人の作品をアレンジしつつ、「パクリに見えない」人権標語の作り方・コツを見ていきましょう!
過去の優秀作品をリストアップする
まずは「人権標語 コンクール」などとインターネットで検索し、過去の入賞作品を見てみましょう。
例えば「一人一人が大切、差別にノー!」は、個々の尊厳と差別への反対を明確に表現しています。この標語からは、人権の尊重と差別への強い反対意志を強調するメッセージを受け取ることができます(よね?)。
そして「差別にノー!」という表現は、読者に行動を促す力があります。これらの要素をセットでピックアップし、メモしておきます。
まず5個くらいピックアップ
何となく流れが見えてくるはず。だって人権標語の型はワンパターンだから。
キーワードの組み合わせ方を考える
パクリ判定を免れる最大のコツは、複数の作品からいい表現を拝借してアレンジすることです。キーワードの組み合わせ方を工夫することで、より印象的で、運が良ければパワーアップした人権標語を作り出せます。
大福とイチゴを組み合わせたら、イチゴ大福になるでしょ?
【アレンジ・組み合わせのコツ】
- 韻を踏む
- 文頭にお願いや命令形を入れる
- 反語型を取り入れる
「一人一人が大切、差別にノー!」と別の人権標語を組み合わせると・・・
ユーも僕もオンリーワン、だから差別はオワコン!
雰囲気だけ、感じてもらえればOKです!人権標語をカッコよく…はすごく難しい。
他人の人権標語をパクリではなくアレンジした例
私の(パクリ・・・ではなく)アレンジした人権標語だけでは微妙なので、他にも作品例を挙げておきます。全部、「一人一人が大切、差別にノー!」のパクリ…じゃなくてアレンジバージョンの人権標語です。
- 全員が価値ある存在、差別は許さない!
- 各個人を尊重し、差別に反対!
- 個々の尊厳を守り、差別を排除!
- 一人一人を大切に、差別には断固としてノー!
- 全ての人が重要、差別には絶対にノー!
- 各人が尊い、差別は許可しない!
- 全員が尊重されるべき、差別には反対!
- 一人一人が貴重、差別には拒否!
- 全ての人が大切、差別には反対!
- 各個人を尊ぶ、差別は認めない!
あれ、なんだか既視感
左寄りの人たちのアジ演説みたいになっちゃった…。赤旗新聞の紙面みたいよね。
キーワードはパクりつつ自分自身の考えを形にする
人権標語は短い文章なので、たったひとつキーワードを拝借しただけでは、直ちに「パクリ!」とは言えません。結局重要なのは、他人の作品をアレンジしながらも、最終的には自分自身の考えを形にすることです。
あなたの信じることを言葉に乗せて
例えば、自分が大切に思う人権のテーマが「全ての人の尊厳」であれば、「一人一人が大切、差別にノー!」のような標語を下敷きにして、もう一歩踏み込んだ表現にチャレンジしてみませんか。
ここで、アレを再掲します。
ユーも僕もオンリーワン、だから差別はオワコン!
これ、さすがにパクリの人権標語とは評価されないはずです!
コメント
コメント一覧 (2件)
コンクールで入賞するような人権標語はだいたいパクリでしょう。どれも同じようなもんじゃないですか。AIに作らせたようなのもそろそろ登場しそうですね!
コメントありがとうございます。
Chat GPTをはじめとして生成AIの進歩は目覚ましいですよね。ただまだ日本語に関しては今ひとつ物足りない印象です。私も使ってみましたが同音異義語や慣用句、芸能界や時事ネタにまつわる言い回しといったものは期待したような出力がありません。懐かしいCMで話題になったフレーズのようなものも弱いですね。今年のコンクールまではヒトの手で作られた人権標語が主流なのでは…そうだと良いなと思っています。